登場人物

◆内野莉緒(うちの・りお)

主人公。猪突猛進型で、一度決めたことは決して曲げない頑固者。そのため、一つのことに集中すると周りが見えなくなる。弱音を吐くのがお世辞にも上手ではなく、むしろ隠してしまうタイプ。熱気球部の紅一点。

父親の転勤で北海道へ引っ越す。幼い頃に一度だけ乗った熱気球に興味が湧いて入部。空から見た景色に衝撃を受け、初めて夢中になれるものを見つける。パイロット資格取得をめざして奮闘する。


◆笠原凌太(かさはら・りょうた)

熱気球部の部長。キリリとした太めで短めの眉、黒髪、黒縁眼鏡、すらりと細身で長身という容姿が「ドーベルマン」を連想させる。多くは語らないタイプだが、内に秘めているものは熱くストイック。

 

◆宮嶋春斗(みやじま・はると)

クラスメイト、熱気球部部員。「なるようになるさ」主義で、どうにかなるが口癖。焦るということをあまりしないせいか、本人よりも周囲が焦ったりするが、だいたい上手くこなしてしまう。その動じない態度のおかげなのか、頼られることが多い。

 

◆上条先生

熱気球部顧問。古典担当。醸し出される雰囲気がとにかく「優しい」。

 

タイトル

「天穹のバロン」を執筆し、公開するようになってから「これはどういう意味でつけたの?」と訊ねられることが多くなりました。今回はどうやってタイトルを決めたのか、ということお話しします。

この小説は熱気球部が舞台です。ですから「大空を飛ぶ熱気球」という意味のタイトルにしたいと考えていました。空を表す言葉は色々あるのですが、私は響きが好きだった「天穹(てんきゅう)」を選びました。

「気球」はフランス語で「バロン」といいます。バロンと聞くと「男爵」を想像する方が多いかと思いますが、私が使ったバロンは「熱気球」を意味します。熱気球の有人飛行を初めて成功させたのがフランスだということも、「バロン」に決めた理由の一つです。

このようにして、この小説のタイトルは、「天穹のバロン」としました。

 

作者紹介

作者 野口祐加

 

1985年、上士幌町生まれ。帯広在住。平成15年、上士幌高校卒業。國學院大学北海道短期大学部に進学し、在学中に作家デビュー。著書としては、児童書に「風色の町」、ライトノベルに「ReplicaDoll」「エスタ・ムエルタ 黒き蝶」がある。現在は図書館司書として勤務する傍ら、執筆活動に励んでいる。